伊吹翼「アイル」の歌詞の誤植から想像したこと

歌詞カードの間違いは製造している側からしたら決して小さくないミスなのだろうけれども、いちファンとしてはいろいろと想像ができて楽しい限り。

 

削られた部分に関しては歌詞の意味云々よりも、楽曲構成の観点から削られたんだろうなと個人的には考えている。

元の構成のままだと恐らく5分を軽く超えてしまう(長過ぎる)ことと、「落ち」ている時間が長すぎたんだろうなと思う。

 

2サビの後に3小節ブレイクしてすぐにドラムのフィルで息を吹き返して、コーラスから最後のサビまでの流れがこの曲の「翼の曲」らしい部分なんじゃないかなと思った。

 

添削されていない歌詞のまま、曲の構成を考えると2サビからのノリそのままに「あたしの海の~」に入って”インストゥルメンタル”→”落ちサビ”になるのが典型的な流れかなと思う。ポップスとしてはこちらの手法の方が典型だと思うし、「翼以外の誰か」が歌うなら絶対にこっちの方が盛り上がる。

 

でも「アイル」を歌う翼はそこまで”落ち”ない。

海の底にずっといるような翼じゃない。

 

だからこそ、ここは削られたんじゃないかなと思う。ジュリアは「流星群」「プラリネ」の両方で”落ちサビ”を歌っているけど、「アイル」ではそれが無いというのが非常にドラマティックな部分だと感じた。

 

漫画本編でのライブ前夜、翼が寝ている間に生まれて削られた部分がそのままこういう形で僕らの目に触れることになったと考えると幸せな気分になってくる。

 

ジュリアが手癖でどんどん書いていって瑞希が助言をして添削されたんじゃないかとか本編で語られていない部分の想像が膨らんでくる。

 

以上が僕の妄想。

 

歌詞カードは間違いなのかもしれないけれど、僕はそのおかげでこの曲をもっと楽しむことができた。本編で描かれていない行間を想像する余地が生まれた。だから全く気にしていない。

 

 

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