2016年ブラックフライデーで購入したもの

 

音楽周りのプラグインセールも一段落したような印象なので、何を買ってどのように現在使用しているかをまとめてみようと思い、記事を書いてみました。

 

Waves Manny Marroquin EQ

以前から気になっていて、信じられないような安さで売られていたので、ちょっとデモを試してすぐに購入を決めた。高域バンドが目当てだったものの、いざ使い始めてみるとLo、Lo Midのカッティングに非常に有効だと感じた。今や、メインの役割はそちら。特にシンセ、リバーブのマッドな帯域をスパスパ切ってます。

もちろん高域もいい感じ。さっさっと音を作るEQとしてはこれまでWaves API 550を多用してきたが、その役割の大部分を今はこちらでやっている。

ただ、全部の帯域Onにすると、若干暑苦しい感じはする。

 

 

elysia nvelope

アタックとリリースでそれぞれ別の帯域をコントロールすることができるプラグイン。ドラムサンプルを処理するときに、EQを極端には使いたくないなと常々思っていて、それでも調整しなくてはいけないときは仕方なく使ってきたのだが、これを購入してからドラムス周りの音作りが大きく変わったと思う。

特にキックドラムはプリセットのKick Boosterをベースに調整すると、アタックだけいらない部分を取り除き明瞭になり、リリースの太い帯域をブーストすることでサンプル全体で個性が強調される。

今はドラムサンプルはだいたいこれを中心に処理している。

 

Slate Digital FG-Bomber

エキサイター、トランジェントコントロール、ステレオエンハンスメントなど複数の役割をまとめてやってくれるプラグイン。何が起こっているのか分かりにくい分、敬遠されがちかもしれないけど個人的にこういったプラグインは好き。

とりあえず入れて、合えばそのまま使えばいいし、合わなければ使わなければいい。アナログっぽい処理をするプラグインとして同社のテープシミュレーションプラグインが気になっていたのだが、僕のマシンスペック等を考えたときにあまり現実的とは言えなかった。こちらは負荷は軽めだったこともあり購入した。

 

特にワイドに使いたいシンセやシンセベースに使用することが多い。分かりやすく派手になってくれる。ステレオチャンネルにこのプラグインを使用すると、音像が広がるのだが、その分著しくセンターの印象が弱まってしまうので、使うか使わないかはケースバイケース。広がった方がむしろいいソースには積極的にこれを使っている。立ち上げてみて、3つのアルゴリズムの中ではまるものがあれば使う、無ければ使わないという潔さが大切かなと思っている。Slate Digital VMRを立ち上げる機会が増えた分、同社よりフリー(要iLok)で配布されているRevivalやThe Monsterの使用機会が増えたかなという印象。

 

いちいちそれぞれのプラグインをいくらで購入したかは書かなかったが、全部で$100-も使わなかったかなという2016年のBFホリデーセールでした。2015年はVSC-2やVSM-3みたいな定番といっても過言ではないようなプラグインの購入が中心だったものの、2016年は言ってしまえばクセのあるプラグインを購入したという印象。「こういう音にはこれ」といった、より限定的な用途のものを増やしたことで、MIXがより良くなればいいかなと思っております。

 

 

Boz Digital Labs The Wall

最近お気に入りのリミッターに出会ったので、まとめてみました。

 

 

Boz Digital LabsのThe Wallです。フリーのデモもあるのでDLしてみてください。

http://www.bozdigitallabs.com/product/the-wall/

 

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はじめに

あらかじめお伝えしておきたいのは僕がダンス系、Hip-Hop系の音を好んで作ること、オーケストラやバンド系の曲は(その要素を使用することはあっても)ほぼ作る機会が無い人間ということです。様々なスタイルによって、好みは多々あると思いますので念のため。

 

Smooth and Aggressive

面白い機能がたくさんあるリミッターで、まず特徴的なのがSmoothモードとAggressiveモードがあること。

二つのモードの比較用の音源を用意してますので比べてみてください。The Wall以外のリミッターとの比較のためにInvisible Limiterをかけたものも準備しました。リミッターに入れるまでのセッティングはすべて同じで、RMS最大をCubaseのメーターで-9.6dbでそろえてあります。リダクションは1db程度です。そんなに激しくかけていません。オーバーサンプリングは×8、ソースはHip-Hop系のトラックです。

 

The Wall Smooth

 

The Wall Aggressive

 

Invisible Limiter

 

 

マニュアルによると、Smoothはどちらかというとあまりパーカッシブではないソースに適しているようです。今回のソースにおいてリミットしなくてはならないのはキックの音なので、どちらかというと適していないモードのようです。確かに、他のものと比べるとSmoothにかけたものはキックの音量感が弱くなっているような気がします。一方で、ソースの空間の感じは最もキープしてくれています。

 

Aggressiveはよりパーカッシブなソース向けのようで、リミットするべき対象がドラム、パーカッションだった場合においてより適したモードのようです。3つの中で、最もキック、スネアの印象が強く出ているように感じます。一方で、空間の感じは失われているようにも感じます。また、後半部のリード音が入ったときにディストーションの感じがきついです。この辺りはトレードオフ、というか好みの問題なのでしょうね。

 

大変、個人的なことを申し上げると、今回のソースに関してはSmoothのほうが好きでした。サイドの印象が保たれていることと、この音源に関してはそんなにキック、スネアがでかくなくてもいいと思ったのが理由。

 

Flavor機能

ソースにより適したセッティングにするためのモードです。アナライザの下にある横スライダがそうですね。左に動かすほど、リリースが遅くなり、よりコンプレッションがかかるようです。逆に右に動かすとリリースが早くなり、よりディストーションがかかるようですね。今回はいずれも50%でセッティングしています。かかり方の印象が替えられるのは非常に便利です。

 

 

MFiT機能

これがめっちゃお気に入り!!DAWでそのまま圧縮フォーマット(mp3, aac)で書き出すときに、書き出した波形を後から見てクリップしていることは結構ありますが、これはそれを防いでくれます!!MP3で書き出す機会も多いのでほんと助かる。

使用する際はOutputを-1dbにしてオーバーサンプリングを×8に使用します(右上のMFiTボタンをおすと自動的にそうなる)。試しにCubaseのメーターでRMS最大-7dbくらいになるまで入れてみましたが、しっかり-0.3dbで止まってました。他のリミッターでこれくらい入れてmp3で書き出したら間違いなくクリップしてると思うのですが、安心して(音圧を上げたい方は)上げることができます。

 

 

最後に

こんな記事を書いてる人間が申し上げるのも何なのですが、僕自身はリミッターにがんがん突っ込むのがあまり好きではないのです。RMS最大値も-10dbもあれば十分だろうと思ってます。しかし、これは自分の好みでした。特にMFiT機能は重宝するだろうと思います。あとは2MIXの最後ではなく、制作の際に各トラックにインサートしてみたのですが、それも良かったです。原音のに対しての忠実さで言えばInvisible Limiterのほうが優れているのではないかと思ったのですが、The Wallの嘘くさい感じがシンセに入れてたときにとっても良かったです。また、オーバーサンプリングを×8まで上げても軽いです。

 

Vocal Test-001

 

Vocal Test-001(夢のはじまり)

 

ヴォーカル曲を作りたいと思ってひとまずワンスレーズ作ってみた。なかなか自分の声がどんな曲調に合うのかも分からないので色々試してゆくことになりそう。

 

Vocalトラックは

Lindell audio 6x-500

CLA Vocal

Little Alterboy

 

で処理。

ピッチシフトの使い方とかもっと色々試さないといけないな。

 

 

その他はDexed(DX7クローン)を導入。クリアな印象。プリセットの整理もしたいところ。

ドラムスにフリーのディストーションIndentを使用した。クリップさせてベコベコっとした音に。キックとスネアに施したのはこれだけ。あとはバスでのパラレルコンプレッションのみ。ベコベコしすぎなのでもう少し抑える所存。

 

Reminiscence(Beloved)Remix Persona 2 Innocent Sinより

久しぶりに長いの作った。

しばらく自分の貧弱な環境のの中でどうやって曲作りをしてゆこうみたいなことをずっと考えていて、短い物を作りながらそフォーマットづくりをしてきた。結局それを今年の1月くらいからずっとしてきたような気がする。一度これまでいろいろ試行錯誤してきた方法で一曲やってみようと思って制作したのが今回のRemix。

 

Reminiscence (Beloved)はたまたまメロディーを聴いて良いなと思ったので、そのまま要素だけ抽出して、DnBにした。自分の環境でできる音っていうのを考えた時にひとまずダンス系に絞って徐々にいろいろ広げてゆこうと思った。

 

また方法論がまとまったら4GBRAMくらいの環境でもできるプロセスをブログにまとめたいかな。しばらくMIXばかり中心にしてきて今度は作曲の方をまた向上せないといけない。

 

 

Kirby Remix002 Floating Island

 

今回は”Floating Island”をトロピカル感あるEDMにしてみた。

リズムは前回同様サンプルをGroove Agentに入れ、打ち込み(正直この段階ではかなりテキトー)。

 

ベースはVanguard。ワイドなベースを使ってみた。

ピアノはFM8、パッドはZebralette。この辺りは差し替えると思う。

リードはMassive。こういうEDMっぽいのは手持ちのなかだとMassiveが一番いい。メルボルンバウンス風のリードとトロピカルっぽいパーカッションリードを重ねた。

あとはゲーム感が欲しかったのでFM8でダウンのアルペジオを入れてる。

 

BPM128で原曲とも大差ないんじゃないかと思ってる。前半部はコード差し替えてリード音の伸ばすところを切ることでEDMっぽい印象にしている。後半部は和声ほほとんどそのまま。リズムの感じだけ変えてる。

 

どのくらいチップ感を残そうかとかすごく悩むアレンジではある。もっとトロピカルハウスに寄せても良い気もする。アルペジオとかパッドの印象を変えればかなりガラッと変わると思うからその辺り試行錯誤。リードはこのバランス感が気に入ってる。