神SUMMER!! Remix

 

今回はジャズっぽいアレンジを行いたいと思ってエレピやジャズドラムのキットを取り入れてみた。あまりこれまでしてこなったアレンジで、いろいろと試行錯誤しながらひとまずこの形になった。本当はもっと軽いアレンジにしたかったけど、これはこれで良いかなと思っている。もう少しBPMの早い(170~)時にそういったアレンジを試してみたいと思う。

 

打ち込みとかアレンジの幅を広げたいと思っていていろいろな音を試している所。これまでかなりMIXに気を取られがちだったけど、そちらに注力してゆくつもり。

 

また今回は、Lindell Audio 6X-500がセールになっており、それを購入するのか検討するために多用した。一通り全部のトラックに試してみたと思う。2MIXにも試した。Massiveに入れるとざらついて存在感が出て、それがすごく気に入っている。

後はリバーブに入れるのも良かった。EQで整えて、これを入れることで空間にも存在感が出るのでありがたい。2MIXに使うときはいつも使っているMJUCの前で若干歪める目的で使用してみた。

 

このプラグインのありがたいところは軽い所。サーチュレーションはこれまで(傾向は全然違うけど)VSM-3とLittle Radiatorばっかり使っていたんだけど、それ以上に軽いがゆえに気軽に使える。やっぱり軽いことって大切。

 

MIXの反省点としてはキックとベースのバランスを見直したいと思っている。今回はキックがでかすぎた。もう少しコンパクトにしてバランスを取りたい。キックとベースのバランスはいつも迷うけど、自分なりの方法論を見つけてゆきたい。

 

Lindell Audio 6X-500は結局この楽曲のMIXを通して大変気に入ったので購入しました。$19-だったし。もっとSuperSAWとかシンセスネア、グロウル系のベースサウンドにも試してみたいので次はそっち系のドラムステップでもやろうかなと考えています。

 

 

目が逢う瞬間 REMIX

 

今回はチルアウトっぽいイメージで作ってみた。MIXについて言うと夏のセールで導入したDangerous BAX EQが非常に便利でたくさん助けてもらっている。いらないところを切ったり、高域のブーストも安心してできるし、2MIXにもかけられる。2MIXにかけるときはM/Sで使用しているけど便利。

 

いろんな素材に試してみて、結局全部のトラックに使っている気がする。今回はあまりしなかったんだけど、もっと高域をブーストしてキラキラした感じを出した音作りをしてゆきたいなと思っているところ。特にピアノとかギターの音にそういった処理を試してみたい。

 

今回のアレンジでキックドラムを選ぶときに、この音なら綺麗にミックスで収まるだろうなと思って選んで、実際にそうだったんだけど、それでいいのっていう疑問もあっていろいろ考えている。結局、2MIXにAPI550AとDangerous BAXを入れるっていうのが今の僕の方法だからそれに合うキックを探す(作る)っていう感じになる。

 

MADEONがどこかでドラムスの音を作るときに「マスタリングチェインに一回入れる。」っていってて、初めて聴いた時「何いってんの?」て思ったけど、今はなんとなく解る。僕みたいに使える機材が限定される場合には最後から逆算してゆくのが結局一番早い気がする。最後まで自分でやることのメリットでもあるとは思う。

 

後、MJUCも今回MIXで使って見た。ベース使用するのが良かった。CPUヘビーなのでどこでも使えるわけでは無いけど、もっといろいろ試してみたい。

 

MIXはDangerous BAX EQに相当楽をさせてもらっている分今後はもっと打ち込みに力をいてゆきたい。リズムの組み方や、もっと細かいアレンジを詰めてゆきたい。

 

 

現在の2Mixへの処理2016/7/4

 

いろいろと短いものを作ってきた中で2Mixに対しての今、持っている機材でできる範囲で良いなと思ったものをまとめる。

 

まず、バスコンプ。持っているものを試した中でもMJUCが最も優れていた。これを1段目にインサートする。

MJUCはMIXの時からステレオバスに指して最大で-5dbのリダクションを行った時に違和感のないMIXになるように務める。

 

API550Aでイコライジング。こちらもMIXの段階で2MIXに指して調整する。ただ、これが全ての曲のMIXにハマるとも限らない。

 

次にInvisible Limiter。ここではThruで使用する。 便利なBefore Afterを比べる機能があるので、違和感のない程度にリダクション。

 

次にDangerous BAXでパンチを加える。プリセットでフィットするものを選び、調整してゆく。M/Sは非常に便利だが、あまり極端にM/Sの処理を行って音像がおかしくなることは避けなくてはならない。

 

最後にその次にMaseratiGRP。前のDangerousとどちらを先にしようか考えたんだけど、こちらの順が好み。M/SでEQをかけた後のほうが明らかにダイナミックだった。。MaseratiGRPのEQのセッティングは味付けと最後のひと押しという感じ。

 

この段階でCubaseのメーターでRMS最大10前後の数字は出る。もっと上げたければ最後にもう一度Invisible Limiterを使えばいいだろうし、更にもっと手前でVSM-3を使用して歪めて上げることもできる。ただ、そんなに音圧必要ですか?と思う事が多いのでこのまま。

 

Dangerous BAX EQをこの夏のセールで導入できて良かったなと思っている。また何か発見があれば随時いじってゆく。

トランス研究

 

 

トランスが気になったので、とりあえず一曲作ってみたら意外にハマったので研究している。シンセはMassiveばっかりでたまにVanguard。

 

ロディックなのを作れるのがトランスを作っていてすごく楽しい。ただ、アレンジをしていて音を詰めこみがち。この辺りのバランス感をなんとかしたい。

 

”理解者”に捧げた「翼」~ジュリアから見た「アイル」~

 ストーリーの中でジュリアは未完成だった、彼女が初めて作った曲をライブ前夜に瑞希とともに仕上げ、メインボーカルを翼に託す。最終的に「アイル」と名付けられるその曲がどうして未完成だったのかということについて僕はものすごく考えさせられた。

 

人生で初めて作ったその曲を完成しないから、ダメだったからという理由でボツにせずに、ずっと憶えているという事実はジュリアのその曲に対する愛着(または執着)の現れである。にも関わらず、ジュリアは1人でその曲を完成させることはなかった。

 

劇中でしつこいくらいに彼女の音楽に対する真摯さは強調されている。その彼女の姿勢を持ってしても完成させられなかったのには何か理由があるのだろうなと考えずにはいられなかったのである。

 

そしてこれは個人の推測であるが、この曲がずっと未完成だったのは

 

「ジュリアがその曲を最初に書いた時の気持ちを忘れてしまっていたから」

 

ではないかと思っている。

 

 

「アイル」が披露されるライブ前夜、ジュリアは翼との会話の中で2年前の自分の姿を翼の中に見出す。そこからこの曲の運命が動いてゆく。そして瑞希も加えてこの曲は完成してゆく。その流れを見ているとジュリアは曲を書くときに「客観」の力を必要とするのかなと思う。そして、その「未完成の曲」はあまりに主観的すぎた。

 

翼という過去の自分を投影する対象を得た時にこの曲は「アイル」になった。

 

”あなた”と出会って書いた「流星群」。

 

”大人”になって自分の中の”子供”を客観視することで出来た「プラリネ」。

 

100%自分のエゴを押し通さない(押し通せない)ジュリアの真面目さが楽曲制作のプロセスにも現れているのではないだろうか。

 

きっと、ジュリアはもともと”純粋さのきらめき”のようなものを「アイル」とは違った形で歌いたかったんじゃないかなと思う。きっとそれは「プラリネ」ほど成熟していなくて「流星群」における”あなた”もいない世界の歌。でも、それはあまりに彼女にとっては主観的で原始的過ぎて、言葉としては出てこなかった。そしてそのまま時間ばかりが過ぎて、ジュリアはアイドルになり、葛藤する日々の中でその曲を書いた時の気持ちを忘れていってしまったのではないだろうか。

 

 

そのずっと握りしめていた「未完成の曲」が「アイル」になった時、ジュリアはそのメインボーカルを翼に託す。恐らく、「アイル」の完成型が見えた時にジュリアはその曲がもはや今の自分が歌うべき曲ではないことを悟ったのだろう。それはもう自分が通り過ぎてしまった(もしかしたら進むことをやめてしまった)道であって、そこには翼がいる。

 

ジュリアにとって翼は自分の過去を肯定してくれた、最初の”理解者”だったのではないかと思う。「世界一のロックシンガーになる」という”くだらない”夢を言葉ではなく、そのしぐさの一つ一つによって肯定してくれた人。その”理解者”である翼に曲のメインボーカルを譲るという行為はただの”give”以上の意味合いがジュリアの中にあるのではないだろうか。

 

僕はこのジュリアの行為を”sacrifice”であると認識している。これ以外に適切な言葉が思い浮かばなかった。「アイル」という曲を翼に捧げるということは他方でジュリア自身の過去を(あえて言うなら)諦めたことを意味しているような気がしてならない。

 

「あたしは”大人”になるよ」

 

これまで愛着のあった未完成の曲を自分の手から離して翼に捧げることによって、過去の自分に別れを告げ、ジュリアは今の自分を受け入れる。

もはやその曲を書き始めたころの自分はそこにおらず、自分以上にその曲を歌うべき”甘ったれの子供”がいる。眠るときに見るような夢を追い続けている翼に対して、夢を見るなら目を開いて見ようというジュリアの決断を促すきっかけになるようなやり取りがこの劇中には描かれているのではないだろうか。

 

そして、大人になる最初の一歩が劇中最後のセリフ

 

「今度さ、あたしにダンス教えてくれよな。」

 

によって示されているような気がしてならない。

 

※あくまでもこの文章は「こうして見たら楽しくない?」という性質のものであり、具体的なイベント及び楽曲のできた時系列等についての議論を促進する意図をもったものでは無いということをご理解いただきたく思います。

 

 

伊吹翼「アイル」の歌詞の誤植から想像したこと

歌詞カードの間違いは製造している側からしたら決して小さくないミスなのだろうけれども、いちファンとしてはいろいろと想像ができて楽しい限り。

 

削られた部分に関しては歌詞の意味云々よりも、楽曲構成の観点から削られたんだろうなと個人的には考えている。

元の構成のままだと恐らく5分を軽く超えてしまう(長過ぎる)ことと、「落ち」ている時間が長すぎたんだろうなと思う。

 

2サビの後に3小節ブレイクしてすぐにドラムのフィルで息を吹き返して、コーラスから最後のサビまでの流れがこの曲の「翼の曲」らしい部分なんじゃないかなと思った。

 

添削されていない歌詞のまま、曲の構成を考えると2サビからのノリそのままに「あたしの海の~」に入って”インストゥルメンタル”→”落ちサビ”になるのが典型的な流れかなと思う。ポップスとしてはこちらの手法の方が典型だと思うし、「翼以外の誰か」が歌うなら絶対にこっちの方が盛り上がる。

 

でも「アイル」を歌う翼はそこまで”落ち”ない。

海の底にずっといるような翼じゃない。

 

だからこそ、ここは削られたんじゃないかなと思う。ジュリアは「流星群」「プラリネ」の両方で”落ちサビ”を歌っているけど、「アイル」ではそれが無いというのが非常にドラマティックな部分だと感じた。

 

漫画本編でのライブ前夜、翼が寝ている間に生まれて削られた部分がそのままこういう形で僕らの目に触れることになったと考えると幸せな気分になってくる。

 

ジュリアが手癖でどんどん書いていって瑞希が助言をして添削されたんじゃないかとか本編で語られていない部分の想像が膨らんでくる。

 

以上が僕の妄想。

 

歌詞カードは間違いなのかもしれないけれど、僕はそのおかげでこの曲をもっと楽しむことができた。本編で描かれていない行間を想像する余地が生まれた。だから全く気にしていない。

 

 

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”理解者”に捧げた「翼」~ジュリアから見た「アイル」~ - The Right Noises Postrnp.hatenablog.com

 

ブログを始めます。

新年、あけましておめでとうございます。

はじめまして、本日よりブログを始めることとなりました。

 

このブログでは私の楽曲制作の過程を可能な限り毎日更新してゆきたいと考えています。これはかつて佐野電磁(株式会社DETUNE.CEO)氏が行っていた「作曲24TWENTY-FOUR」というブログを拝見して、自分もしてみたいと思ったのがきっかけです。無論、佐野電磁氏ほどの品質のものをあれだけの短期間でというのは困難でありますが、お付き合いいただけましたら幸いです。

 

ちなみに、タイトルの「The Right Noises Post(ライトノイズポスト)」というタイトルは”make the right noises”という英語のイディオムに毎日更新するという観点から”Post”という新聞らしい響きの単語を追加したものです。深く意味は考えずに響きだけで楽しんでいただければと思っています。

この「英語のイディオムを入れる」「タイトル中にP行を入れる」というアイデアは私が個人的に最も素晴らしいと考えるブログタイトル、夏川椎菜さんのブログ「ナンス・アポン・ア・タイム!」から導き出されたものです。

 

方針としては一日の終りにその日に制作したものをSoundCloudにアップロードしてゆきます。その殆どはデモの状態であると思います。新しいアイデアを出すことができる日はどんどんアイデアを出し、アイデアの出ない日は過去に制作したもののMIX及びマスターアップ、何もできなかった日には音楽や機材について何かしら書いて行ければと考えています。

完成したものにつきましてはSoundCloudに加え、動画サイトにもアップロードして行ければと考えています。

 

それでは、よろしくお願い致します。